全長15m 2階建てバス メガライナー
掲載されている情報は現在の物と異なっています。

Mega Liner at Tsukuba Center
つくばセンター バスターミナル内で出発待機するメガライナー。 2002.12.17 撮影

メガライナー乗車記

全長15m、旅客定員84名の凄い奴

2002年の夏頃から噂には聞いていた長大ボディ2階建てバスの導入がついに現実のものになりました。2002年12月8日より「メガライナー」が営業運行開始しました。当初は1台のみの運行で1日3往復です。運行ダイヤは限定されており、JRバス関東のWEBサイトで知ることが出来ます。ただし1台だけの運用ですので車両整備や気象条件で運用を外れたり、首都高の渋滞などで遅れが出た場合運用が変更される可能性がありますのでその点はご留意願います。

MEGA LINER FRONT MEGA LINER FRONT MEGA LINER REAR

12月17日、たまたま東京に出かける用務が有りましたので、少し早めに出発してメガライナーに乗車してみました。9時少し前につくばセンターバスターミナルに行くと既にターミナル内の待機所にメガライナーが停車していました。
9時ちょうどに東京行き乗車ホームに行ってみると20名ほどのお客さんが行列していました。間もなく東京行を表示した関東鉄道のハイデッカー車が入線します。9:00発の便がわずかに遅れて来た様ですが、自分を入れて4名がこのバスを見送り、9:10のメガライナーに乗車するため列に残ります。関鉄のバスが発車すると、ほどなくメガライナーの入線です。2階最前列左側の座席を確保しました。9:10定刻の発車、窓から射し込む朝陽はちょっとまぶしいですが2階席からの展望は抜群です。

ETCも搭載

 Going thru ETC Gate

つくばセンターから桜土浦ICまでは通常便と全く同じ経路を走行し、途中停留所に乗客がいる場合は停車して拾っていきます。大角豆(ささぎ)の交差点の常時左折可の場所は特に問題なくクリアします。桜土浦の料金所でETCゲートを通過しました。右の写真は三郷料金所で撮影したもので、ETC専用ゲートに向かうところです。「路線バス」という情報がどこかに登録されているようで、料金表示器には「車種:大型車」と表示されていました。(東京支店所属のハイデッカー車でETC機器を搭載している車は過去に目撃しているのですが、実際に自分の乗った車がETCゲートを通過したのは初めてでした。)首都高速・八潮集約料金所の少し手前から渋滞が始まります。八潮料金所もETC対応ですが、ここでは車載器からカードを抜き回数券で支払います。その後、湾岸線と分岐する堀切JCTまでは断続的に渋滞しています。向島ランプで首都高を降り上野駅までのルートは一般車両便と同じです。


特認運行

face view
corporate number=D750-00501
連接タイプでない単一ボディーで通常許される車体長は12mまでです。またメガライナーの空車重量は 19.6t、定員乗車では24t余もあります。そのため前面には特認を受けたことを表す表示があります。

また登録ナンバーはいわゆる「希望ナンバー」を利用して「1501」を取得しています。2003年に3台追加導入して都合4台にする予定だそうですから、今後1502,03,04と言うナンバーが追加されるのでしょうか。ところで運転席側面に記載されている社番は下の拡大写真のように D750-00501 になっています。JRバス関東の社番はハイフォンのあとの2桁が導入年次の西暦下2桁です。(暦年か会計年度かは不明です)

「00年導入」の社番を名乗っているのはちょっと謎でしたが、バス愛好家のメーリングリストで尋ねたところ「この車両は2000年に納車されていたが官庁の許可が得られず、今まで運行出来なかった」というのが真相とのこと。「規制緩和」もなかなか慎重で、実現まではかなり時間がかかるようです。


運行経路は特定されています

       [メガライナーご乗車のお客様へ]
   メガライナーは従来のバスより3m長いことから
    通行出来る道路が特定されています。
事故等により道路が通行止の場合、迂回運転をする事
ができません。また、ほかの高速バスと一部別の経路
を通行致します。
 発車時の道路状況により運行時間の変更及び発車の
見合わせ
をする事がございますので予めご了承下さい。
            ジェイアールバス関東株式会社

車内にはこんなお知らせが掲示されていました。停留所にも同様の掲示がありました。また運転士からマイクで「事故などによる通行止めがあった場合は迂回運行することが出来ません」というアナウンスが何度か繰り返しありました。

発車後に事故などにより道路が通行止めになった場合、経路を変更して運行することが出来ませんので最悪の場合は長時間開通待ちで停車することになって、車内で待機しなくてはならなくなる可能性もあり、ということでしょうでしょうか。


上野駅到着

Inside of upper floor

つくばセンターを出て約2時間、11時少し過ぎに上野駅に到着しました。お客さんの多くがここで下車します。2階席に残った乗客は数名でした。どうにかお客さんの顔が写らない写真が撮れそうでしたので、2階席車内風景を1カット撮影しました。

上野駅からしばらくは一般便と同じく昭和通を走ります。一般便は本町で昭和通を離れ日銀前を通るのですが、メガライナーは昭和通をそのまま走り、永代通りで右折して東京駅日本橋口に入ります。


東京駅到着

arrived at Tokyo Station

所定時刻から約40分遅れの11:40頃東京駅日本橋口に到着しました。現在日本橋口の周辺は再開発ビル工事が行われているため進入路が狭くなっており、警備員が信号待ちの一般車両を誘導して進入口を確保して全長15mのメガライナーは道幅いっぱいに使ってどうにかターミナル広場に入ることが出来ました。所定では11:40発のつくばセンター行きの運用に就くことになっていますが、降車終了時に既に40分を少し過ぎていました。折返しの運用は変更されたようで、乗客を降ろしたメガライナーはその後しばらく広場の北側に待機していました。


【ご案内】

このサイトは作者が個人的に制作したものであり、メガライナー運行会社であるJRバス関東とは一切関係有りません。当サイトの内容に関する質問・ご意見はメールにて承ります。(送付先は下記参照)決して運行会社等に問い合わせをされません様お願いします。

その後、'03年後半に2台目が導入されました。予想通り15-02の希望ナンバー(社番はD750-03501)でした。そして、'04年2月には更に2台が関東鉄道に導入され、都合4台での運行となりました。関鉄に導入された2台はJRバス関東が購入し、関鉄にリースされる形となりました。そのため塗装は白一色となり、関鉄の路線車同様の青色のラインを3本外板の腰部に、また同色の太い帯を1階と2階の間の部分にそれぞれ巻いての運行となりました。

そして2005年8月、いよいよ「常磐新線」、つくばエクスプレスが開業して、東京駅〜つくばセンター間の高速バスの乗客数は大幅に減少しました。そのため当路線は段階的に減便し、06年5月を以てメガライナーの運用は終了となりました。つくば線の運用を離脱した4台のメガライナーは夜行バス仕様に改造され、6月より東京〜大阪間の格安便「青春メガドリーム号」として運行されることとなりました。4台のうち2台は西日本JRバスに移籍し、両社の共同運行となりました。他の東名経由ドリーム号と同様に、ワンマン乗務で三ヶ日で乗務員の乗継を行います。全車両、三ヶ日以東をJRバス関東の乗務員が、三ヶ日以西を西日本JRバスの乗務員がそれぞれ運転する形態です。


参考情報

http://www.jrbuskanto.co.jp/ JRバス関東・公式サイト
運行開始当時の時刻表ローカル保存版【現行の物ではありません】
茨城バスロケーションシステム実証実験【終了】

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